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プロフィール

えび象

Author:えび象
「車海老食べてますか?」
味の王様 車海老の普及活動がライフワーク。

鹿児島マリナーズ株式会社
http://www.k-mariners.com/

2016/04/27(水) 11:43 | コメント:2 | トラックバック:0 |
熊本義援


4月14日の熊本地震から
10日以上経過しているのに余震が続きます。

津波や原発などの被害がなく、
発生直後は不幸中の幸いなどと安堵しかけたのも束の間、
報道によれば「被災」は今もなお継続中。


5年前の東北震災の際には、
車海老を車に詰め込んで福島県いわき市の避難所へ向かいましたが、
あの時感じた
「手の届く人にしか支援できないくやしさ」

「今日は役にたてたかもしれないけど、明日はここ(被災地)に居ない自分」
という一過性の自己満足のようなものに
自分自身腹がたったのを思い出しました。

 → 当時の記事「エビ生産者が被災地にできること

今回の有事に際し、なにをするべきなのか。

考えて、出した結論は、

熊本義援

築地市場に出荷した車海老の売上金を
1日分、全額を義援金として寄付すること、でした。

ヒントをくれたのは、
ラジオで聞いたジャパネットたかたさんの
「今日の売上の全額を寄付」というキャンペーンです。

売上の一部、だと
不幸に便乗して、
消費者の善意を売上につなげる販売活動のように思えていた
えび象にとって、
「なるほど。全額ならば潔い。」と同じ行動をとることにしました。

隣県の災害に際して
「なにかしなくちゃ」と思いながらも、
仕事を放り出して駆けつけるわけにはいかない社員たちも
これならば同僚みんなの活動になる。

なによりも、熊本県庁の口座にお渡しすることで、
ちぐはぐな支援にならずに、適正に運用してくださるに違いない。

対象を築地市場にしたのは、
純粋な「入札制度(競り)」を採用しているから。
心意気にあふれる市場の方たちの
お力を借りて、寄付額も増えるに違いない。

まだ、本格出荷には届かないマリナーズとしては
たくさんの車海老を出荷することができないので、
築地の「競り」の力をお借りして、
すこしでも寄付額を増やそうという試みでした。

熊本義援

4月27日、築地市場、朝5時。

わずか72kgですが
マリナーズからの荷物には
全て、青いシールを貼ってあります。

車海老の競りが始まるとき、
築地海老協会さんから
今回の趣旨(競り落とした代金が全て義援金に寄付すること)を
みなさんに説明してくださいました。
仲卸の方々が賛同してくださったことは、
本当にありがたいことでした。

熊本義援

残念なことに、競りの様子を撮影するのを忘れてしまいました。
以前撮影した築地市場のエビ競り場の様子です。

不幸なニュースが報道の中心にならざるを得ない世相にあって、
この築地市場の活気を被災地に届けたい。
市場の男たちの心意気を被災地に届けたい。
少しでも元気になるようなニュースになれば良い。
ということで、記者の方も取材に来てくださいました。

熊本義援

記事になるかは、まだ判らない取材の段階ですので、
新聞社名は現時点では掲載できません。


築地の心意気は
見事に相場にあらわれました。

熊本義援
(単位は百円)

寄付金対象の車海老は、
通常の相場より2千円~3千円も高値で落札されています。

遠く離れた九州での被災に際し、
なにかしたい、という皆さんの気持ちが答えてくださいました。

本日、築地市場に出荷した車海老72kgは、
まだ本格出荷に至らない、小さな車海老ばかりで
なかなか高値で落とすことの難しいものばかりだったにもかかわらず
「築地の気持ち」で
415,800円になりました。

感動しました。
企画に賛同してくだって心から感謝いたします。



売上金の入金は数日後ですが、
いてもたってもいられず、
さっそく寄付金口座へ振込いたしました。

熊本義援
今回の全額寄付にあたり、
「ぜひ一緒に協力したい!」と
たくさんの方が動いてくださいました。


高値で落札してくださった
築地の仲卸各社さま。

賛同して率先してくださった
築地海老協会さま。

荷受手数料の全額を寄付に回してくださった
大都魚類株式会社の中野さま

熊本義援

おなじく手数料全額を寄付にまわしてくださった
中央魚類株式会社の斉脇さま

熊本義援

そして
築地市場までの輸送費を全額寄付に回してくださった
九州航空株式会社鹿児島支店の皆さま

熊本義援

丹精込めて育て上げた車海老の売上を
全額寄付にまわすことに賛同してくれたマリナーズのなかまたち。

みなさんの
「なにかしなくちゃ」が集結して実現した「全額寄付」でした。


車海老業界の気持ち、心意気に、
心が震えた朝でした。


被災地のみなさまは
毎日の現実と闘っておられるさなかで
大変おつらいとは思います。
しかし
できることをしたい、と思う人々の力の大きさを感じ、
これから始まる復興の物語には
期待を寄せることができると感じられました。

5年前の東北震災の時と違い、
えび象は今回は汗をかいていない。
ということに関して悩みましたが、
1人でできることの限界を知り、
仲間たちと一緒に力を集結することの方が、
手の届かないところにも貢献できるのだと
勉強したのだと思うようにしています。

ゴールキーパーが
ドリブルして敵陣ゴールへシュートを決めることよりも、
良いパス(義援金)を出してフォワード(熊本県庁)に決めてもらう。

世界中から集まる多くのパスのひとつを、
車海老に携わる我々から出せたことを、
ここに報告します。


「がんばれ!熊本!」









翌朝
2016年4月28日
読売新聞 朝刊 地域判

(クリックで拡大)
熊本義援

熊本義援


記事になっていました。
取材の際に
「メディアで社名が出ると、結果的に売名行為とみなされる」
と懸念したのを汲んでくださいました。

このブログは
ごく親しい関係者ばかり(たぶん)が読者なので
公表します。




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2016/04/27(水) 11:43 | コメント:2 | トラックバック:0
コメント

佃林 :

築地市場仲卸の佃林です。今回の記事、当社フェイスブックページでシェアさせていただきました。よろしくお願いいたします

えび象

佃林さま。今朝はありがとうございました。シェアありがとうございます。
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